台湾で開催された「駅弁フェスティバル」に、日本の駅弁が集結。そこに、千葉県のローカル鉄道「銚子電鉄」も参加したが、実は切実な事情があった。
■海外展開のため…強力な“助っ人”とタッグ
今月6日から4日間、台北駅で「駅弁フェスティバル」が開催された。毎年恒例で10回目の今年は、4つの国と地域から50社以上が参加し、来場者は48万人を超えた。
日本からは、JR東日本や近畿日本鉄道など13社が出品した。
近鉄グループホールディングス 今井健太さん
「この近鉄グループという名前をしっかりみなさんにご認識いただく」
なかには“あの鉄道会社”、千葉県のローカル鉄道「銚子電鉄」の姿もあった。
一体なぜ、千葉県のローカル鉄道が台湾のイベントに参加しているのか?
銚子電鉄 運転士 西上逸揮さん
「2019年の参加が最初です。たくさんの台湾の人に銚子電鉄のことを知っていただいて、銚子に来ていただけるきっかけを、そういった機会をつくれれば」
実は、銚子電鉄は台湾北東部を走る台湾鉄道の「蘇澳線」と2017年に姉妹提携。文化や観光の交流を図るため、2019年に初めて台湾の「駅弁フェスティバル」に参加した。
さらに、もう一つ理由があった。
西上さん
「2025年度は『海外進出』『海外展開』。それの一つのきっかけとして、このような展開をしています」
その「海外展開」のために、強力な助っ人とタッグを組んだ。
台湾の人気YouTuber 銚子電鉄アンバサダー
リンリンさん
「はじめまして、リンリンと申します」
西上さん
「今年の3月から、銚子電鉄のアンバサダーに就任していただきまして」
リンリンさんは台湾の人気YouTuberで、総再生回数は2200万回を超える。
リンリンさん
「(Q.アンバサダーは何をする)自分は台湾出身なので、もっともっと台湾の人にも『銚子電鉄がありますよ』『ぜひ来てください』というPRをしています」
会場のメインステージでは、来場者に対し銚子電鉄の魅力などをPRした。
■銚子電鉄の駅弁は…わずか1時間ほどで完売
熱烈な駅弁ファンが詰めかけた「駅弁フェスティバル」。なかでも人気だったのが、イベント主催者の台湾鉄道が運営する「台鉄弁当」だ。今回のイチ押しは…。
台湾鉄道 黄振照副社長
「陶磁器の弁当で、新しい電車の器になっていて。中身は、台湾の有名なウナギとエビと豚肉を一緒に合わせたグルメです」
去年、台湾鉄道が導入した新型ディーゼル機関車R200型をイメージした陶磁器の入れ物に、台湾産のウナギをメインにしたイベント限定の弁当。食べ終わった後は、器を小物入れや置物として使える、鉄道ファンにはうれしいひと品だ。
午前11時の開店前には、100人を超える行列ができていた。
来場者
「3時」
「5時」
「陶磁器の箱は特別だから」
来場者
「朝の8時から」
「駅弁だけで一つの祭りができるのは、すばらしいことです。しかも10周年ですから、特別な駅弁です」
台湾で人気の駅弁。その味は…。
リンリンさん
「いただきます。めちゃめちゃ多い、しかも全部分厚いじゃん」
ウナギは豪華に1匹分。3段重ねでぎっしりと詰まっている。
リンリンさん
「めちゃくちゃおいしい、とろける。おいしい、しかも日本の味付け」
おかずの下には、キノコの炊き込みご飯があった。
リンリンさん
「めちゃめちゃ、いい香り」
一方、銚子電鉄の駅弁は…。
西上さん
「『愛情たっぷり おにぎり弁当』ということで、このおにぎりセットとお茶の組み合わせです」
電車内でも食べやすいようにと、笹の葉に包まれたおにぎりは、ゆかりと枝豆を和えたものと、シャケの2種類。
リンリンさん
「日本のおにぎりですよ。日本のおにぎりのほうが、ご飯がしっかりしているんですよ。冷めているのに、歯ごたえがある。それが好きです」
1日50セット限定の銚子電鉄の駅弁は、わずか1時間ほどで完売。購入した人は、こう話す。
銚子電鉄の駅弁を購入
「最大のファン」
「(Q.銚子電鉄に乗ったことは?)あるんです。1回だけ」
「(Q.いつごろ?)去年。雰囲気がよくて、乗り心地も快適でした」
銚子電鉄の駅弁を購入
「一度倒産の危機があり、ぬれ煎餅を売って立て直したと聞きました。応援する気持ちです」
■日本と台湾…鉄道連携の絆
このイベントに参加したローカル鉄道は他にもある。
西上さん
「こんにちは、久しぶりです。去年ぶりです」
肥薩おれんじ鉄道 迫田愛さん
「久しぶりです」
「(Q.売り上げの調子は?)きょうは1時間で(150食)完売しました」
肥薩おれんじ鉄道は、熊本県・八代駅から鹿児島県・川内駅までの116.9キロ、28駅を結ぶローカル鉄道だ。
出品した駅弁は「おれんじ鉄道弁当」で、九州風の味付けをした豚肉と鶏肉5種と、日本の弁当では人気のエビフライも入っている。
迫田さん
「台湾からの送客(ツアコン)も旅行会社が来たり、すごくあります。PR効果はすごく絶大です」
今回のイベントに参加した日本の鉄道会社は、すべて台湾鉄道と提携などをしている。その背景には、日本と台湾との“絆”があった。
台湾鉄道 黄振照副社長
「2012年から今まで、合計32社が一緒に(提携を)結びました」
「(Q.なぜ2012年だったのか?)東日本大震災が起きてから、日本の観光は落ち込んだので『私に何かできることはないか』と。鉄道の交流ができると思い、始めた」
「(Q.副社長の思いから?)そうです」
東日本大震災が起きた日本を応援しようという思いから始めたという、台湾と日本の鉄道会社同士の提携。その一環として行われているこの駅弁フェスティバルは、お互いの発展につながっているのかもしれない。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2025年6月13日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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